お父さんは サイエンスファシリテーター

お父さんは サイエンスファシリテーター

目標は、名著『ビジネスマンの父より30通の手紙』のような【書】を子ども達に残すこと!でスタートしたけれど、自分のエゴにおこがましさを感じはじめた今日この頃(笑) 小さな歩みをコツコツ積み重ね、20年後の自分が振り返った時に、幸福感と高揚感に包まれるブログにしたいです。 ★★★科学館での親子イベントや読書会型ワークショップによる共創学習をお手伝いしています。 ご依頼はメッセージにてお気軽にお問い合わせください。宜しくお願い致します。★★★

レビュー『教養としてのテクノロジー』 伊藤穰一・著 NHK出版 ~レゾナンスリーディングvol.31

【今こそテクノロジーを考えよう】


『教養としてのテクノロジー
 AI、仮想通貨、ブロックチェーン

 著者:伊藤穰一
 出版社:NHK出版
 発売日:2018/3/8


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こんにちは。
レゾナンスファシリテーターの村上英範です。
https://resonance-murakami.peatix.com/
いつもお読みいただきまして、ありがとうございます。

◆テクノロジーを「哲学」として理解する

AI、仮想通貨、ブロックチェーン
日々たくさんのテクノロジーが
押しよせてきますが、、、
「まだ、自分には関係ない。」
ついつい思いがちですよね。

しかし、テクノロジーは
もはや一部の人たちのものではなく、
現代社会を生きる人々みんなが
共通して理解しておくべきものに成った
こう語るのが著者である
MITメディアラボ所長の伊藤穣一氏です。

本書で展開されるのはズバリ
「いま、私たちは誰もが
 テクノロジーの背景にある考え方を
 「フィロソフィー(哲学)」として
 理解することが不可欠になった」

という提言です。

この理由は、
テクノロジーは現代に生きる
私たち一人ひとりに影響を与え、
これまでの延長線上にはない
生き方を迫ってくるからです。

そのためには
「テクノロジーが変えつつある世界」
をきちんとした視点を持って
捉えることが肝要となります。

そうすることにより
いまの経済や社会のなかで
自由に生きていけるようになります。

ここで重要なのは
「多くの人々が技術的な
 仕組みを理解すべきだ」
という切迫観念ではありません。

繰り返しになりますが
「テクノロジーの背景にある考え方を
 フィロソフィー(哲学)として
 対話をしていくこと」

です。

ですので、
本書には
AI、仮想通貨、ブロックチェーン
関する専門的な説明はほぼありません。

代わりにあるのは様々な"問い"です。
テクノロジーによって私たちが
新たに置かれる世界を考えるための
"問い"が随所に散りばめられています。

この構成は、
テクノロジーの進化とともに
世界の至るところに偏在するようになった
「なぜ?」
を表しているのだと想像します。
「人間とは何か?」
「働くとは何か?」
といった本質的な"そもそも論"。
社会問題であり、倫理問題です。

・AIは労働をどう変えるのか?
・仮想通貨は国家をどう変えるのか?
ブロックチェーン
 資本主義をどう変えるのか?

現存する硬直した社会システムを
変えていくためには
これらの多種多様な「なぜ?」
対話を重ね、見出していく姿勢が必要です。
この意義あるムーブメントが
私たちの価値観やマインドセット
更新し、社会システムにゆるやかに
影響を与えていきます。
このタイミングがまさに"今"なのです。

それゆえの
『教養としてのテクノロジー』
です。

Amazonレビューを見ると
 この点を取り違えている
 投稿が見受けられますね。)



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◆私の学びポイント

(書く・話す。言語化することで
 あなた自身に定着します。)


①「スケール(規模の拡大)」が
 どれくらい重要なのか。
 1つに集中させるのではなく、
 たくさんの組織やサービスに
 分散させたほうが
 「レジリエンス(回復力、しなやかさ)」
 は高いはずだ。


②社会の問題に対して、
 あまり深く考えず
アルゴリズムさえ良くなれば
 コンピュータが全部やってくれるだろう」
 というのは、
 とても危険な考えではないかと感じます。


③「ミーニング・オブ・ライフ(人生の意味)」
「経済の価値を重視して
 生きることが幸せである」
 という従来型の資本主義に対して、
「自分の生き方の価値を高めるために
 どう働けばいいのか」という
 新しい<センシビリティ>を考えるには、
 とても面白い時期だと思います。


ブロックチェーンとは
 日本語では「分散化」と表現されていますが
 英語では"decentralization(ディセントラリゼーション)"
 であり、語義からすると
 「非中央集権化」「脱中心」といった
 意味になります。


⑤通貨はもっと多様であるべき
 世の中にたくさんの通貨や
 トークンがあるほうが
 国の通貨だけで流通するよにも、
 世界が変わる可能性があると僕は思います。
 (中略)
 たくさんに分散させたほうが
 「レジリエンス(回復力、しなやかさ)」
 が高い、と述べたことと共通しています。


⑥「仮想通貨」と「自然通貨」
 自然界に存在するさまざまな
 「自然資本」を通貨やトークンの
 形で管理できるようになれば、
 ナチュラル・バランスシートが
 できるはずです。
 目に見える形にすることで、
 改善を促すことができるように
 なるかもしれません


⑦自動運転は「倫理」が問題だ
 自動運転者では「差別」が
 避けて通れないシチュエーションが
 想定されるからです。
 犠牲者に優先順位をつけられますか?
 (中略)
 自動運転車にはこうした判断を
 瞬時に行っていく
 アルゴリズムを必要としています。
 (中略)
 社会にとっての課題は自動運転者を
 普及させることではありません。
 社会的な倫理をどうやって自動運転に
 組み込んでいくかが重要な課題です。


⑧僕は「パラリンピックがいつの日か、
 オリンピックを超える競技会になる」
 ことをいつも想像をしています。
 人間が拡張の方向に大いに進んで
 いくだろうと予想していますし、
 それを可能にするテクノロジーが
 次々と登場しているからです。
 (中略)
 パラリンピックが「障害者」の競技から
 「拡張者」の競技に変わったとき、
 必ず起こるだろうことは、
 「拡張することの倫理的な是非」です


⑨「教育」そのものの枠組みから
 完全に飛び出して、
 「生きる」と「学ぶ」の
 2つが同じものである
 という解釈のうえで、
 子ども自身に
 「自分の生きがい」を定義させるのが
 アンスクーリングなのです。


⑩「フューチャリスト(未来志向者)ではなく
  ナウイスト(在思考者)になろう」
 イノベーションは、
 いま身の回りで起きていることに
 心を開き注意を払うことから始まるのだから、
 フューチャリストであってはいけない。
 いまの出来事に集中するナウイストに
 なるべきなのだ。

ベイビーステップ

(あなたの行動を新しく変えるための
 読書にしませんか?)

4月前半に本書を用いて
読書会型ワークショップを開催する

◆最後に/まとめ

私自身は
「サイエンスファシリテーター
という活動を通して
「大人と子どもが共に科学を学び
 未来を創っていく」

ことめざしています。

本書には私のこの想いを
代弁するかのような表現もありました。

「知恵」は、もはやお年寄りだけ
のものではありません。
変化に適応する柔軟性を持った知恵を
子どもたちはたくさん持っています。
私たちは、あらゆる多様性から
学ぶべきなのです。
「大人と子どもがお互いから学ぶ」
という価値観は、
今後、ますます強くなって
いくのではないでしょうか。
「いま」の時代に、
どうやって次の世代を担う
子どもを育てることができるのか。
私たちは、子どもたちが持つ
知恵を知らなくてはなりません。
私たち自身の「内なる子ども心」を
思い出さなくてはならないのです。

いやぁ、
これはとても勇気づけられますね。


このように本書は
テクノロジー未来、
私たちの未来に対して
上質な"問い"
様々な方向から投げかけてくれます。

たくさんの方々と共に
ダイアローグを重ねていきたい一冊です。

ぜひ、読んでお話ししましょう!




 

◆おまけ◆

本ブログで活用しているレゾナンスリーディングとは??
★レゾナンスリーディング入門講座(講師:村上 英範) - お父さんは サイエンスファシリテーター

 
応援・フォローよろしくお願い致します!
レゾナンスリーディング(講師:村上 英範) | Peatix

◆ここまで◆

 

最後までお読みくださり
ありがとうございました (^_^)


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