【ガーシーという "現象" を学ぶ。】
死なばもろとも | ガーシー(東谷義和) |本 | 通販 | Amazon
元気ハツラツ朝一番に読むにはなかなかな相応しくない闇満載の一冊 (笑)
表紙も、いかつすぎ。こ、こわい(大量汗)
でも、なぜ今の日本に、ガーシーという "現象" が起こっているのか、感情抜きにして、とても関心がある。
1つ感じたことは、ダークヒーローが信念とする "正義の一分"。
本書より抜粋すると、
「忖度」と「恩義」は違う。真心がなく我慢と不満がベースにあるのが「忖度」。こういう人間関係は弱い。
「忖度」とは対照的に「恩義」に基づく人間関係は強い。恩には恩で返す。利害で結びついた人間関係でないから利益を得られようが得られまいが、関係性は変わらない。それどころか、こちらにデメリットがあっても、恩をくれた人に対しては徹底的に恩返しをする。これが「恩義」の強さ。真心がベースにある。
ここだけ読むと、通常のビジネス書と変わらない。
キレイな展開を想像してしまう。
しかし、起こっている "現象" はソレとは大きく異なる。
ヒトが本能的に有するもう1つの側面。
「死なばもろとも」の暴露系YouTuberが、参議院議員になったという事実である。
死なばもろとも | ガーシー(東谷義和) |本 | 通販 | Amazon
追記
本書の全体的なイメージはリアル『新宿スワン』。95%はダークな内容(エグいしゲスい)。残りの5%が"正義の一分"。そこがリアルで、人間の表裏一体が感じ取れた。
最後に。真実であれば。選挙活動において、地上戦型コミュニケーションをとられていたのが意外であった(知らなかった)。ダークヒーローの信念がにじみ出ており、民衆の方を向いていない政治家よりも、よっぽどコミュニケーションを大切にしていると感じた。
寝起きの運動が終わったら毎日2~3時間ずっとDM返しに没頭する。 有名人のタレコミもメチャクチャ来るが、人生相談みたいのも多い。
「就職が決まらないんですけど、どうしたらいいですか?」
「会社辞めたいんですけど、辞めて大丈夫だと思いますか?」
あらゆる種類のDMが毎日毎日寄せられる。
1日に少ないときで500通、平均やと1000通はDMが届く。 1000本ノックみたく、修行僧のようにひたすらDMに返事をしまくる。
みんなもやってみると大変さがわかると思うけど、人間が1日に打てるメールなんて1000件がMAXや。 何時間もDMを返していたら、目がショボショボしてくるし手も痛くなってくる。
気絶するように寝て翌日起きたら、また同じくらいDMが増えとる。 モグラ叩きやイタチごっこのようやし、1000本ノックを返しても返しても永遠にDMの球はなくならない。
DM返しなんてやめたらどんだけ人生ラクになるかと思うが、この仕事はやめない。
この国の不満が俺を登場させたわけや。 その俺がファンの生の声に向き合わなくなったらアカン。
選挙に出馬した政治家候補は、街宣車に乗って演説したり町中にポスターを貼り回ったり、必死で選挙活動をしよる。
空中戦をどんだけやったって、人の心にはよう響かん。 人の心を打つのは、なんといっても1対1の対話や。面と向かって話をして握手をしたり、手紙やメールを直接送ったりする。そうすれば相手の心が震え、ファンになってくれる。
こんな50歳のオッサンの話を、好き好んで聞いてくれるファンがどれだけありがたいか。 感謝の気持ちをDMで返すと、DMを受け取った人はめっちゃ喜んでくれる。
「なんでそんな喜ぶの?」
「ほかのタレントなんて、誰にDMを送っても返事が来たためしなんてないですよ。
ガーシーさんだけはDMを返してくれるタレントや。
「アホ、タレントちゃうで」
こんなやり取りをするだけで、相手は嬉しそうにしてくれる。
世の中の芸能人に言いたい。お前ら、人気商売なんやから、もっとファンと真剣にからまんかいな。あいつらはせっかくファンがたくさんいるのに、ファンのメンテナンスは事務所やマネージャーに丸投げで任せとる。
一時の人気にあぐらをかいてファンを大切にしない芸能人はいずれ終わる。ファンがあっての芸能人やないか。
ファンの声を一つ一つ丁寧に聞いていったら、みんなが何を求め、何に不満を感じているのかがよくわかってくる。
一時の人気にあぐらをかいてファンを大切にしない芸能人はいずれ終わる。ファンがあっての芸能人やないか。