【 献本読書会『謙虚なコンサルティング』 】
『謙虚なコンサルティング』
エドガー・H・シャイン・著
英治出版
「どうすれば相手の役に立つことができるだろうか?」
人生におけるこの問いに向き合う著者のプロセスにふれることで
ファシリテータという道にさらに自信が湧きました。
なぜなら「謙虚なコンサルタント」の本質は
いま夢中になっているファシリテータのそれと
同じであることを感じ取れたからです。
”力になりたいという「積極的な気持ち」と
この人、問題を知りたいと思う「好奇心」、
個人的な話をする「思いやり」を
持って取り組んでいくこと。 ”
この在り方について丁寧に語られています。
ですから、ファシリテータの方には、ぜひ読んでほしいです。
また、プロジェクト管理やチームづくりにお悩みの方にも
同様のことをお伝えしたいです。
私にとっては、特に仕事で役立ったのがCASE3にある
「好き勝手なことをするグループをただそうとすること」
”自分の考えや「望ましいグループ行動」に
とらわれるのをやめたのである。
私は、(中略)、思いやりと好奇心を持つようになった。”
抱えていた仕事の人間関係のストレスへの解決の糸口は
ここにあったんだ!と嬉しくなりました。
もし、人間関係に行き詰まりを感じているのであれば、
副題の「クライアントにとって「本当の支援」とは何か」
を考えることで、周囲の見え方が変わると思います。
最後に、もっとも心に残ったメッセージ。
”本書を、亡き妻メアリーに捧げる。
「謙虚なコンサルタント」の重要性に
私はまだきづかないうちから、
彼女はそれを実践していた。”
本書のはじめのページに優しく添えられています。