【メンタルモデルを体系的にまとめてほしい 】
『OPPORTUNITY
チャンスを見つける19の法則』
著者:エベン・ペーガン
出版社:ダイレクト出版
月刊ビジネス選書2019年7月号
こんにちは。
レゾナンスファシリテーターの村上英範です。
いつもお読みいただきまして、ありがとうございます。
あなたにとって「チャンス」とは何でしょうか?
「チャンス」…、私もこの言葉に対して
そこまでしっかり考えたことはありませんでした。
〇チャンスとは何か、どんな働きをするのか、どこで見つければいいのか?
〇チャンスを生かす能力に、感情がどんな影響を与えるのか?
〇ビジネス、お金、健康、幸福、人間関係の分野で、より多くのチャンスを見つけるには?
〇人生最大のチャンスを発見するには?
私たちが生きる世界は、変化が加速し、不確かさが増しています。
だからこそ、チャンス理解することが人生成功の鍵だと著者は言います。
そのためには物事の仕組みを考える新しい視座・思考が必要であり
体得できれば、人生のチャンスの量と質を高めことに繋がります。
著者の提案を別の表現であらわすと「成功する起業家のマインド」ではないでしょうか。
起業家はビジネスチャンスを探し、最高のチャンスを選んで行動し、試し、価値あるビジネスに育て上げてお金や資産を増やせば、世の中に貢献できるというモデルのなかで生きていいる。
この視座を、自身のビジネスや家庭など生きる環境すべてで使えるようにしよう、
新たな観点で物事を見直し、これまでにない価値の可能性をつくろう。
チャンスが起きるきっかけは日常の中にたくさん転がっていて、
大切なのは、見方・思考・感情なのです。
つまり本書を読めば、「チャンス」という目には見えない
不確かなものの確度を上げることができるということですね。
ちなみに、原題は『OPPORTUNITY』、「チャンス」と訳されています。
似た表現で有名なのが「運の利益率(Return On Luck)」ではないでしょうか。
『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる』で出てくる考え方です。
www.amazon.co.jp
「運の利益率」とは、幸運/不運が起こった際に
そこからどれだけ「利益(メリット)」を得ることができたか
という指標です。
人生は確かなことは何もない。
しかし、不確実な未来に備えて戦略を立てることはできる。
(ジム・コリンズ)
『ビジョナリー・カンパニー4』の前提も同じですね。
しかし、重要なポイントとしてあげられるのが
「運」と「運の利益率」はまったく異なる概念だということです。
私たちには「自らの行動と無関係に起きるイベント」が起こります。
すなわち「運」に遭遇した際に、自らの意志でイベントを選択し、
すぐに行動に移し、適切な意思決定を続けることが
「運の利益率」を上げることにつながるのです。
『OPPORTUNITY』はこの「運」に対してのアプローチが
少し弱という印象を持ちました。
リアルな実例もなければ、
著者の成功体験もありません。
サブタイトルで「法則」とするのも
売上ねらいの無理さを感じます。
私的には、本書は『ビジョナリー・カンパニー4』の副読本的な位置づけです。
弱いと感じた理由は他にもあります。
再現性や実用性をそこまで感じれなかったところです。
書籍価格からしても、もう一押し欲しいですね。
もちろん本書には大切な視座が書かれています。
ですが、「チャンス」という切り口でまとめられた
ビジネス寄りの自己啓発書というのが私の所感です。
『ビジョナリー・カンパニー4』の方がよりリアルです。
◆本書の主な内容
〇チャンスととは何か?
――物事を新たな視点で見直し、これまになり価値の可能性を創造する
〇学ぶ
――成功を実現したければ、創造的宇宙という考え方を身につける必要がある
〇メンタルモデルを持つ
――出会うチャンスが増大し、さまざまな分野で成功できる秘訣
〇成長マインドセットのススメ
――あまり注目してこなかった分野で学び、変化する力を伸ばす
〇チャンスに気づく
――幸運な人はより多くの幸福と成功を手にしている
〇世界の新たな見方
――チャンスの世界全体への扉を開くのは、ものの見方の組み合わせである
〇見積もる
――増加するチャンスの価値を審査する方法
〇選択と交渉
――ストレスなく効率的に意思決定をするためのマインドセット
〇デザインする
――創造性を鍛えれば、チャンスの量と質を高められる
〇検証する
――アイデアがうまくいくかはテストしてみなければわからない
〇進化
――バージョンアップして規模を拡大する
〇イノベーション
――より高いチャンスを生むための聖杯
〇充実した人生を創造する
――インスピレーションにしたがって複数のプロジェクトを始める
◆まとめ
ダイレクト出版さんは、
小見出しの作り方↑ がいつも上手なので
これだけ目にするとすごくワクワクするんですけどね。
しかし、如何せん実践的な事例は少なく感じ
全体的にどこかフワッとしたまま読了してしまいました。
もし「メンタルモデル」について体系的にまとめられていると
それだけでも使い勝手の観点から印象は変わったと思います。
悪い本とは思いませんが、
ちょっと私には合いませんでした…、ごめんなさい。。。
◆おまけ
カバーのイラストはとっても楽しく、中身もカラフルです。
一方で、帯には、定番の著名人の推薦文などありません。
◆関連:ダイレクト出版さんのレビュー
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サイエンスファシリテーター®
& 組織学習パートナー 村上英範
◆インタビュー記事(取材:理系エイゴ様)
最後までお読みくださり、ありがとうございました(^_^)
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