【身近な宇宙から、宇宙の深淵まで】
『眠れなくなるほど面白い 図解 宇宙の話』
監修:渡部潤一
出版社:日本文芸社
発売日:2018/3/17
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4537261862
こんにちは。
サイエンスファシリテーターの村上英範です。
https://peatix.com/group/48586/
「親と子と科学をむすび、未来を創る」
「宇宙は共通言語!大人も子どもも共に学ぶ空間づくり」
を目指し、活動をしています。
例えば、「スーパームーン」
最近よく耳にしますよね。
インスタ映えするので
SNSにも登場することが多くなりました。
ところで、この「スーパームーン」
月のどのような状態であるか、ご存知でしょうか?
お子さんに尋ねられたら、なんて答えますか?
簡単にいうと
「地球にもっとも近いときの満月」
です。
月と地球との距離は、時間によって異なります。
月が地球を回る軌道が「楕円形」なので
もっとも離れているときで約40万㎞
もっとも近づくときで約36万㎞となります。
スーパームーンは、この最も近づいた時の満月です。
ですので、もっとも遠い満月に比べると
15%近く直径が大きく見えることになります。
このように本書では
「身近な宇宙」から「宇宙の深淵」まで
47のテーマがまとめられています。
専門用語なし、イラスト主体なので、
イメージしやすく
興味のあるところから楽しく始めることができます。
今回は、その47のテーマから2つをご紹介します。
◆もし月がなかったら地球はどうなる?
⇒ 超高速の自転によって生命が生存するには過酷すぎる環境に
地球と月はまさに兄弟といえる関係です。
惑星と衛星がお互いにこれほど作用し合うのは
太陽系では地球と月だけだと考えられています。
そんな月が存在していいなかったら、地球はどうなるのでしょうか?
コワいことに、地球は「命の惑星」でなかった可能性があるのです。
例えば、月の潮汐力は地球の自転スピードを遅くする作用をしています。
(潮汐力で、お互いに引き合う引力と、
引き合いながら回るときに生じる遠心力が
海の干潮と満潮を引き起こしています。)
※本書より
もし、月がなければ、
地球は1日8時間という猛烈なスピードで回転していると考えられます。
そうなると地表も潮も大荒れの状態です。
(1日8時間なんて短すぎますよね。汗)
また、地球の自転軸の傾きを一定に保ってくれているのも月の引力です。
地球は自転軸が約23.4度傾いた状態で太陽の周りを公転しています。
もし、月がなければ、
地球の自転軸は不規則に変化し、大規模な気候変動が起こることになります。
このように、人類にとって一番身近な天体が
地球に生命の誕生をもたらしたと考えられています。
ところで、その月が地球から遠ざかっているはご存知でしょうか?!
1年に3cmずつ離れているんですが…、
その答え(仮説)は本書でお楽しみください。
◆宇宙のグレートウォールってなに?
⇒ 宇宙にできた「万里の長城」
[
出典 userdisk.webry.biglobe.ne.jp
星や銀河って、宇宙の中に均等に万遍なく存在していると思います?
実は、違うんです。
均一ではないんです。
星が集まる銀河。
銀河が数十個集まってできる銀河群。
100個から1000個集まった銀河団。
この銀河団が集まって形成している超銀河団。
かつて、無数の銀河は、宇宙という無限の広がりにおいて
均等に分布していると考えられていました。
ところが、1981年になって、銀河がまったく観測されない領域が見つかりました。
その広さは約1億光年以上にわたる巨大な空間で、ボイド(空洞)と呼ばれています。
宇宙空間ではこのボイド(空洞)がまるで泡のようにいくつも連なり、
泡の表面に銀河団が分布していることが明らかになりました
そして1989年、地球から約2億光年離れたところに、巨大な構造が発見されました。
長さ約5億光年、幅約3億光年の膨大な銀河団からなる「壁」のような構造。
「万里の長城(The Great Wall of China)」にちなんで
「グレートウォール」と呼ばれるようになりました。
しかし、発見されたものがグレートウォールのすべてなのか
全体のごく一部なのか現在でも明らかになっていません。
天の川銀河の光が障害になって、完全な姿が観測できないからです。
では、このグレートウォール、どうしてできたのでしょうか?
◆最後に/まとめ
本書は、
最新の天文学や宇宙科学の現状を踏まえつつ
細かな部分が思い切ってそぎ落とされ、
豊富なイラストで表現されています。
ですので、こんな方におすすめです。
宇宙のことを学び始めたいけど、
どの本から始めていいのか分からない方。
お子さんも想像力を働かせながら、楽しめると思います。
現在判明している宇宙の姿や日進月歩の天文学の魅力、
そして、まだまだ謎に満ちた宇宙に親しんでみてください。
◆追記
本書は、科学館イベントにもお持ちする予定です。
科学館で読書会vol.2「宇宙を想像してみよう」in バンドー神戸青少年科学館 - お父さんは サイエンスファシリテーター
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◆◆ 私の活動 ◆◆
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その正体は…
サラリーマンエンジニア
子だくさんパパです (笑)
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最後までお読みくださり
ありがとうございました (^_^)