【名物監督のプロフェッショナル論!】
手塚治虫記念館トークショー
富野由悠季×高橋良輔
「虫プロの遺伝子~ロボットを創った男達」
に長男と2人で参加しました。
『ガンダム』の富野監督と『ボトムズ』の高橋監督は
かつて「虫プロダクション」に在籍し、
その腕を磨いていたとのことで、
手塚治虫の故郷「宝塚」にて、対談が実現しました!
・手塚先生との思い出は?
・虫プロでの歩みは?
・ロボットアニメ創作に込めた想いは?
これらがイベントテーマでした!
だったのですが……。
のっけから、富野監督の毒舌がさく裂でした!
歯に衣着せぬ富野監督。
「宝塚市」や「手塚治虫記念館」に対しても、
ばったばった切りまくりです(笑)
手塚先生にも闘争心をむき出しに。
時には、立ち上がり、独演。
時には、尿意を催したと一人退出。
司会進行の女性が、
あくまで台本通りに、メディア的にまとめるので、
富野監督も嫌悪感あらわに、終始交わらず…
ある意味、見ごたえがありました。
(すごいぞ!富野節!)
方や、高橋監督は温厚に、その場の調和をとりつつ
しかし、主張は明確に。
富野監督に対しても、いつものことかぁと
微笑ましい表情が印象的でした。
まったく対照的な御二方のトーク。
おぢさんの私としてはめちゃくちゃ楽しめましたが、
小2の息子にはディープな大人の世界でした。
それでも「楽しかった!」と言ってました。
実は、けっこう理解していたんです!
驚きです!
「パパ、2人とも他の人のアニメは見ないんだね、真似しないために」と。
そうなんです。好対照の御二方の共通点の1つが
他のアニメ作品を絶対に見ない(見たくない)ことだったんです。
理由も同じでした。
そう、見てしまうと真似をしないのが至難となるからなんです。
ゼロからイチを創造したい両監督。
他の同列のアニメ作品を見てしまった認知から生じる
無意識レベルでのコピーすら避けたい、とのことでした。
でも、これってよくよく考えると、
師の手塚先生とは逆の思考ではないでしょうか!?
当時、とてつもない質と量の作品を世に送り出していただ師は
他の作家の作品にふれ
とてつもない競争心と嫉妬心を抱いていただろうからです。
また、両監督は今もロボット作品を越えられない自分たちを
イチの延長線上にいるようで、ジレンマをお話をされていました。
富野監督は「客観的事実からして認めざるをえない。」
高橋監督は「富士山のような人を間近で見れたのが誇り。」
と対照的な手塚評も、
「漫画家でまとめてはいけない」とおっしゃっていました。
ここに記したのは、ほんの1つですが、
名物監督のプロフェッショナル論、本当に熱く拝聴できました。
いやぁ、よかったです!
追記
イベント後に「宝塚花のみち」を息子と手をつないで散歩。
トークショーの感想を交換しました。
彼も4月からは小学3年生。
パパと手をつないでくれるのも、きっとあと少しなんでしょうね。